食育だより7号_2024年度
2024.10.25
○岩村暢子さん講演会より
10月6日に岩村暢子さんの講演会へ行ってきました。食卓調査を行った家庭の10年後、20年後を追跡した結果についてまとめた著書『ぼっちな食卓』について解説して頂きました。
その内容は耳を疑うものばかりでした。「ごはんは家族揃って食べる」、仕事や部活などで時間がずれたとしても「同じ献立を食べる」ということは普通のことのように思っていたのですが、実際には「個食」「孤食」が普通という家族がとても多いようです。本の中では赤ん坊の頃から「孤食」が始まっていると書かれています。テレビの前にベビーチェアを置いて、冷凍たこ焼きやスティックパン、バナナなど手づかみで1人で食べられるものを与えている。理由は「大人がゆっくり食べられないから。」と紹介されています。
また「子どもの意思の尊重」といって幼い子どもの食事を「子どものリクエストで決める」という親も多いのだとか。
食事の内容の良し悪し以前に、「共食」がほとんどない、全くないという家庭が多いのが現実のようです。それは、いずれ互いへの関心や思いやりもなくなり、無関心、無干渉になっていき、家に帰らない、引きこもり、健康被害などの問題を引き起こしている可能性があることは軽視できません。「個の自由とは・・・」考えさせられます。
○月組さん ポップコーン作り
春に植えていたとうもろこしの実(種)が乾燥したので、ポップコーンを作りました。ポップコーンには「爆裂種」という皮の堅いとうもろこしを皮が色褪せてきた時点で収穫する必要があります。さやから実を外し、フライパンで加熱します。ポンポンと次々にはじける様子に歓声が上がっていました。お塩をふっておいしく頂きました。
○旬の食材で季節を感じよう!
24節気では10月23日から「霜降(そうこう)」に入ります。風がいっそう冷たく、霜が降りる頃となっていますが、どうでしょう?まだまだ20℃を超える日が続いています。これも温暖化の影響ですね。秋刀魚が食卓に出てくると「秋」を感じるように、食卓では季節を感じたいものです。秋といえば秋刀魚以外にも新米、きのこ、柿、栗、梨などおいしいものがたくさん出ています。
給食メニューにもできるだけ旬のものを出すように心がけています。これから春を迎える鰆を使った「鰆ごはん」もその一つです、志賀島の郷土料理でもあります。ご家庭でも参考にしてみてください。
鰆は字の通り、古くから春を告げるお祝の魚として親しまれてきました。志賀島では1〜3月、11〜12月頃が旬で、秋から冬は脂がのって最もおいしい時期を迎えます。志賀島では昔から鰆は時節の行事に欠かせない食べ物として親しまれてきました。お正月のお雑煮にも塩をたっぷりふって保存していた鰆を使います。
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〈材料〉
お米・・・3合
鰆(一口大に切る)・・・120g
ごぼう(笹がき)・・・60g
人参(細切り)・・・25g
酒・・・50cc
薄口醤油・・・35cc
出汁(昆布、いりこ)・・・適量
〈作り方〉
①お米を洗ってザルにあげておく。
②鍋に分量のお酒を煮立たせ、鰆を加えひと煮立ちさせ、火を止めてザルに上げ煮汁と分けておく。
③炊飯器にお米を入れ、②の煮汁に出汁を合わせ、3合炊きの水加減にし、30分浸水する。
④炊飯する。
○11月の予定
5日(木)芋掘り
11日(月)縦割りクッキング「具だくさんお味噌汁」
26日(火)山下智道先生の野草教室「野草茶づくり」(月組)
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